ドロドロの恋愛ドラマのようなタイトルですが、実はシンデレラストーリーである「僕はまだ君を愛さないことができる(通称:僕まだ)」はドラマ史上最強の魔法のお話でした!
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台湾ドラマ「イタズラな恋愛白書」概要
2011年、原題の台湾ドラマ「僕はまだ君を愛さないことができる(原題:我可能不會愛你)」は、台湾で放送され社会現象となりました。
日本では「イタズラな恋愛白書」としてタイトルが変更されています。
当時の日本は、第2次韓流ブームでレンタルショップは「美男(イケメン)ですね」「花より男子」などを筆頭に多くの韓国ドラマが店頭に並んでおり、台湾ドラマは片隅に少し陳列されているだけでした。
2019年、日本リメイク版としてFODから先行配信された「僕はまだ君を愛さないことができる(通称:僕まだ)」を見て、台湾ドラマにも興味を持ってくれると嬉しいなと思いながら、日本版リメイク作品の感想をまとめています。
原題の台湾ドラマのストーリー展開とほぼ変わらず、日本版のアレンジで現代風に生まれ変わり、第1話から「石田蓮」が、理想の彼氏になるはず。
リアルで石田蓮のような理想の彼氏がいないかな…と思ってしまいます。
台湾ドラマ「我可能不會愛你」なぜ売れた?
台湾は日本は親交が深く、早くから日本の少女漫画を実写化ドラマとして制作しています。
日本のドラマを好き!と言ってくれる台湾国内のユーザーは多く存在し、台湾のエンタメ業界は、多くの日本のドラマを参考にしてエンタメ業界を発展させていったとか。
原題の主人公を演じた台湾女優・林依晨(リン・イーチェン)は、多田かおる原作少女漫画「イタズラなKiss 〜惡作劇之吻〜」で琴子役を演じた女優で、2005年に原作を忠実に実写化した「イタズラなKiss 〜惡作劇之吻〜」シリーズは、今でも台湾で愛されているラブコメ学園ドラマの代表作です。
「イタキス」により、林依晨(リン・イーチェン)は、国民的なアイドルとなり、女優としても絶大な人気を得ることになりました。
そして2011年に、林依晨(リン・イーチェン)が主演し、再び「イタズラなKiss 〜惡作劇之吻〜」の制作陣とタッグを組んだ作品が、「我可能不會愛你(イタズラな恋愛白書)」という原題の台湾ドラマです。
リン・イーチェンは、等身大の女性を願望を映し出し、相手役の陳 柏霖(チェン・ボーリン)が演じたリー・ダーレンという役名は「理想の彼氏」の代名詞となり、多くの台湾男性が、リー・ダーレンをお手本にしたと言われているドラマです。
「我可能不會愛你(イタズラな恋愛白書)」で、リン・イーチェンは最優秀主演女優賞、チェン・ボーリンは、最優主演秀男優賞をW受賞した台湾版エミー賞ドラマになります。
「僕まだ」主要キャスト紹介
御手洗 陽(みたらい よう)役
足立梨花(あだち りか)放送当時26歳
原題「イタズラな恋愛白書」の林依晨(リン・イーチェン)に似てるなって思ったのが、第一印象です。
原作イメージを壊さないように、大切にキャスティングしたんじゃないでしょうか。
ファッション雑誌に掲載される日本の靴ブランド「DIANA(ダイアナ)」の全面協力し、ドラマ内では主任という役職です。
足立梨花の着用している洋服やアクセサリーなどの小物がお洒落で参考になり、髪型やメイクまでチェックして見ていました。
DIANAの靴は2万円前後から購入でき、私も何足か所有していますが、ピンヒールにはお世話になった時期も。
ストーリーにも出てきますが、8cmのピンヒールは、道路のちょっとした凹みとかに引っかかることが多かったですが、男性と歩いているときに得することも(笑。
石田蓮(いしだ れん)役
白洲迅(しらす じん)放送当時26歳
原題「イタズラな恋愛白書」のリー・ダーレン役の陳 柏霖(チェン・ボーリン)に、若干似てるかも。
身長180cmの長身で、気取ってない自然体な演技力が魅力的です。
励まし方も、叱り方の声のトーンも、どこか心地良い癒され感があり、ドラマでは母と姉と暮らしているので、女性のワガママが気にならない性格の男性です。
無邪気な子供を見守る親ではないけど、主人公・陽を見守っている様子が羨ましくて仕方がありません。
水谷竜星(みずたに りゅうせい)役
浅香航大(あさか こうだい)放送当時27歳
陽が昔、愛した男で結婚を約束した男性です。
配信当時、日テレの「あなたの番です」で若刑事の神谷役として話題になっていたため、目を惹きました。
御手洗家と石田家の家族
台湾ドラマは韓国ドラマのような、ドロドロ週愛劇というイメージがあまりありません。
台湾ドラマの明るいイメージが華流ファンには好まれているため、主役の家族も明るい構成のドラマが多いんです。
本作も同様で、実家暮らしのふたりは、台湾ドラマ以上に個性的な家族構成になっています。
コメディ要素が毎回入っており、ほっこりアットホームでクスっと笑わせてくれますよ。
FOD「僕はまだ君を愛さないことができる」あらすじ
29歳の誕生日を迎えてしまった主人公・御手洗 陽(みたらい よう)は、高校時代からの親友・石田蓮(いしだ れん)に、誕生日を祝ってもらいながら、いつものように友情を深めます。
はたから見れば仲の良いカップルのようだが、実際はお互いが一番の理解者として何でも話せる関係を続けていました。
友情は深めても、一度も恋愛関係になったことはないまま年月を重ねていった2人は、「30歳最後の日までに、先に結婚した方に10万円のご祝儀を贈る」という賭けの話で盛り上がったり。
男女の友情は、どこまで続くのか。ふたりの関係は「あり」なのか。そして、本当の気持ちは?
あの奇跡のシンデレラストーリーが、日本でもゆっくりと動き始めます―。
台湾原作の本作は、コミカルでオシャレなタッチをそのままに、日本版らしく現代風にアレンジされています。石田蓮が繰り出す言葉の数々は、女性が求めている理想の男性像を映し出しながら、やさしく包んでくれるはずです。
「僕まだ」序盤の見どころ
前半は、「もし、あなたの恋人に異性の親友がいたらどう思うか。」考えるかも知れません。
1話~3話あたりまでは、ふたりの絶妙な親友以上の関係性が描かれていてほっこり。
たこ焼きを食べるシーンや、恋愛成就の祈願に行くシーンの合間に見せる会話が、すべて二人のアドリブ演出なのではないかと感じさせる自然な演技です。
序盤は、会社の部下と恋愛模様が動き出します。
陽が上司としてとった行動は見習いたくなりますし、蓮が恋人にとった行動には、女性としてハラが立つことも。
それでも、やっぱり石田蓮のような男性がいたらいいなと、ただただ陽が羨ましいかも。
「僕はまだ君を愛さないことができる」というタイトルの意味が分かり始めるのも序盤です。
「僕まだ」中盤の見どころ
陽が過去に愛した男で、急に姿を消してしまった彼氏・水谷竜星が突然、目の前に現れます。
竜星の存在は、蓮も陽の家族も良く思っていませんが、そんな周囲のキモチとは裏腹に、陽は少しずつ流星を受け入れ始めていきます。
元カレ・竜星が表れることで、蓮と陽のすれ違いがもどかしくなり始めますが、なぜ二人は親友のままなのか?
高校時代に蓮が「絶対に好きにはならない。」と陽に伝えた言葉の真意は?
恋愛にタイミングは、本当に必要なのでしょうか。
「僕はまだ君を愛さないことができるはずだ…。」蓮の積み上げてきたやさしい想いが分かり始めてきます。
「僕まだ」終盤の見どころ
本作が台湾を超えてアジア圏で愛されている理由のひとつは、クライマックスまでのストーリー展開が上げられます。
高校時代から親友のふりしていた男女のありふれたラブストーリーではなく、女性が自分らしく生きることの難しさを知ると同時に、すべての登場人物が名言を生み出していくシンデレラストーリーに。
人間らしい嫌みをスパイスに加えながら、コミカルに繰り出されるアドバイスに目頭が何度も熱くなりますよ。
蓮と陽が親友だった長い年月の間で、二人が過去に付き合っていた恋人たちは、じゃま者でしかなかったのか。
その答えは、舞台を上海に変えて大きく動き出します。
「僕まだ」テーマ曲の見どころ
オープニングテーマの主題歌は、女性の背中をおす可愛らしい応援歌になっていますが、挿入歌やエンディングテーマにも秘密が。
終盤になるにつれて、エンディングロールにも変化があるので見逃さずに!
オープニング曲:「君に贈るうた」板野友美
挿入歌:「小粋なバイバイ」
エンディング曲:「結び様」
挿入歌とエンディング曲は、indigo la End(インディゴ ラ エンド)の川谷絵音が楽曲を提供。
脚本を読まず、箇条書きの資料だけで作詞作曲を手掛けたそうです。
「結び様」については、蓮が高校時代に陽を想って作詞・作曲したという設定になっています。
「僕まだ」最終話の見どころ
最終話は、二人のアドリブ演出なのではないかと感じる自然体なやりとりが見どころです。
さらに、フジが得意とするリアリティ恋愛バラエティー的な映像が演出に練りこまれています。
リアル加減が絶妙なので、台湾原作とは全く違う世界感が出せていて、フジテレビジョンの強みとしてまとめられています。
最終話が一番素敵な物語になっていました。
まるで推理小説のように、ひとつの点が線に繋がっていく異例のシンデレラストーリーは、ラブコメのように見やすい作品になっているので、最後の最後まで見飽きることがありません。