NETFILIXのオリジナル配信ドラマとして公開された「ハウス・オブ・カード 野望への階段」は、米国(アメリカ)でシーズン6まで放送され、インターネット配信で初公開されたドラマとしては、史上初のプライム・エミー賞受賞という快挙を成し遂げました。
主演は、ケヴィン・スペイシー。
1990年に英国(イギリス)で放送されたドラマ「野望の階段」が原作です。
これまで映画が主戦場だったケヴィン・スペイシーが、ドラマで魅せたシリアスな怪演を楽しめるオリジナル作品でした。
「ハウス・オブ・カード 野望への階段」のあらすじ
主人公のフランク・アンダーウッド(ケヴィン・スペイシー)は軍事大学を卒業して、妻で環境運動家のクレア(ロビン・ライト)と2人暮らしをするアメリカ合衆国のサウスカロライナ州の下院議員であり、またアメリカ合衆国民主党の下院多数党院内幹事を務めています。議員生活も22年を迎えたところで、大統領選挙の時期がやってきました。国務長官にするという約束でギャレット・ウォーカーの大統領選出に協力をしますが、そこには裏切りが潜んでいます。ウォーカー政権への復讐を心に誓い、大統領にまで上りつめることを目標に、妻のクレアと一体となり、目的を果たすという最高級の野望ストーリーです。
「ハウス・オブ・カード 野望への階段」の見どころ
出典:https://www.thrillist.com/
序盤から、権力に対する欲求が半端なく強い作品で、ケヴィン・スペイシーの演技力が見どころになります。
手段は選ばず、夫婦それぞれが別々の立場で1つ1つ目的をクリアしていきますが、どんな最低な事をしているかも理解し合って共存しています。
ごく普通の夫婦間であれば、離婚に発展しそうな問題も平然とやり過ごしてしまうのです。
感情の起伏さえコントロールし、最終的にはフランクが大統領に、クレアは副大統領にと、夫婦で政権を握るカタチに変わっていきます。
政治ドラマなのか、サスペンスなのか、自分の目で確かめてみてほしいです。
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フランク役ケヴィン・スペイシーのズバ抜けた演技力
出典:https://www.nbcnews.com/
アメリカの俳優ですが、劇場、映画監督、プロデューサー、映画作家もこなし、そして歌手でもあるというマルチな才能をもった素晴らしい俳優さんです。
もともとは、主役タイプというよりは脇で大きな存在感を放つ、渋いタイプだったと思います。
その証拠に、アカデミー賞助演男優賞を2度も受賞しています。
スリラー映画「ユージュアル・サスペクツ」(1995)と、中年男性の危機的状況をテーマにした映画「アメリカン・ビューティー」(1999)です。
この作品をきっかけに、ケヴィン・スペイシーは更に有名になりました。
1999年10月5日にはハリウッドのウォーク・オブ・フェイムに彼の名前が刻まれています。
その他にも、コメディーからサスペンス、フィクションミステリーと多岐に渡り映画出演をしています。
ブロードウェイの演劇でもトニー賞を受賞した経歴があり、名優として有名です。
彼は長いことプライベートな生活の部分をうまく隠して謎めかせてきました。
1998年のインタビューで、プライベートを知られないようにする理由を答えていました。
"The less you know about me, the easier it is to convince you that I am that character on screen. It allows an audience to come into a movie theatre and believe I am that person".
「君たちが私のことを知らなければ知らないほど、私がスクリーン上のキャラクターになっていることを確信させやすいだろう。視聴者が映画館で、私がその人だと信じるようにできるだろう。」
ゾーイ・バーンズ役ケイト・マーラーの降板
出典:https://ew.com/
ストーリーは、夫婦二人だけの力のみでは成し遂げられないことばかりで、命令に忠実な部下たちと、政治のために利用される様々な人物が面白くしてくれます。
特に1話から登場するゾーイ役を演じたケイト・マーラーは、ドラマファンに大きな衝撃を与えました。
ワシントン・ヘラルド紙の新米記者として登場するゾーイ・バーンズも、手段はいとわず政治記者として、のし上るために行動を起こします。実の父親以上に歳の離れたフランクとも関係を持ち、重要な鍵を握ることになるのです。
ゾーイは、多くの視聴者の想像よりも早くドラマからは降板することになりますが、その存在はシーズン終盤まで長く影響していきます。
ゾーイは、降板後のインタビューで、「役柄の台本を読んだときから(降板は)知っていたし。」とコメントしています。
ドラマを制作していく上で、製作側とのトラブルがあったわけではなく、「素晴らしいことは、君に演じてもらいたいってことだよ。ただ悪いニュースは、シーズン2の1話までで出番が終わりなんだよ。」
と、配役が決定した時から、脚本側に言われていたことでした。
ケイト・マーラーの友達や家族は知らなかったようで、
「あなた何かしでかしたの?」
と驚いたようですが、ケイト本人は、ドラマの内容がバレないように、ただただ必死だったそうです(笑。
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クレア役ロビン・ライトの美貌
出典:https://www.elle.com/
クレアを演じるのはロビン・ライト、フランクに並ぶ2トップの主役と言ってもいいでしょう。
14歳からパリや日本でモデル業をし、1987年公開の「プリンセス・ブライド」で映画デビューを果たします。
容姿端麗、パーフェクトボディーに、かっこいいブロンドのショートカット。おまけに強くてかっこいい。
例え、ドラマでも何でこんなに完璧な人がフランクと結婚することになったの?
もっといい人いたはずでは?と、思うほどですが、その理由は、ストーリーの中に出てきます。
ロビン・ライトは私生活で3回の結婚をしています。
2度目の結婚はあの俳優のショーン・ペンで、子供が2人います。
14年続いた結婚は、結局破局。2018年8月に3回目の結婚をしたばかりで、インスタに幸せそうな様子が上がっています。
お相手は、フランス人のクレモン・ジロデ氏(34歳)、ロビンが52歳なので16歳年下という年の差カップルです。
シーズン6で打ち切りになった理由
出典:https://junkee.com/
ファイナルシーズン(シーズン6)の放送時には、ケヴィン・スペイシーはセクハラ疑惑が報道された影響で「ハウス・オブ・カード」を降板しており、ほぼほぼ突然の打ち切り確定という状況になってしまっていました。
2017年10月、ケヴィンは長年マスコミから憶測されていたプライベート生活の一面を明かしました。
これまで男性、女性ともに性的関係を楽しんで、今はホモセクシャルだとハッキリさせたのです。
ドラマが大ヒットしたこともあり、マスコミから追いかけられることを終わらせたかったのかもしれません。
しかし、ここからセクハラ問題が次々に浮上し、残念な方向へ進みます。
被害者の俳優たちからの告発により、セクハラ問題が明らかになりました。
USA TODAYによると、被害者の数は匿名も含めて15人とか。まだ少年だった若い男性俳優たちに被害にあったということです。
この残念な真実から、シーズン6は製作側から打ち切るという話になってしましました。
ですが、クレア役のロビン・ライトがドラマのファンや、他のキャストやスタッフチームたちに対しての責任感を感じ、Netflix側に
「私たちの番組は汚くなんかない。シリーズをきちんと終わらせるべきだ。」と嘆願したそうです。
スタッフチームたちも、セキュリティーまで含めれば2500人ほどいたそうで、この人たちを突然の打ち切りで路頭に迷わせてはいけないと思ったというのです。
そしてシーズン6は、ケヴィン・スペイシー抜きで撮影し配信するということになりました。
そんな、ロビンの思いもつまったシーズン6ですので、適当に打ち切りするのではなくきちんとした結末を用意してくれています。
なぜフランクが出てこないのか、予想外の結末まで見届けてほしいです。
私は、自分で最後まで確かめてみて良かったと思いましたよ。
「ハウス・オブ・カード 野望への階段」見た人の感想
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